極上御曹司の愛妻に永久指名されました
そんな殺し文句を言われたら、もう従うしかない。
それに、彼はキスで私が陥落すると思っている。
実際にそうなんだけど……。
「恭一にしかあげないからね」
彼の首に両手を巻きつけて、自分からも口付けた。
「当然だ。お前は俺だけのものだ。来年の春の結婚式が楽しみだな」
どこか企み顔で微笑む彼。
「来年の春に結婚……!?」
結婚式ってどういうこと?と聞こうとしたら、恭一に口を塞がれ、なにも考えられなくなって……。
肌を重ねて、互いの熱を奪い合うかのように何度もキスをした。
「愛してる」
身体を重ねる度に彼が私に囁く。
雪降る聖夜に、私たちは情熱的に愛し合った。

次の日は結局お昼近くに起きて、一度もスキーをすることなく東京へ戻った。
普通ならぶつぶつ文句を言っただろうけど、昨日は自分も大胆に彼を求めてしまって何も言えなかった。
夕方会社に戻ると、長谷川が私の手の指輪を見て、恭一の肩にポンと手を置く。
「どうやらプロポーズは成功したらしいね」
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