極上御曹司の愛妻に永久指名されました
写真を見ながら、紫と初めて会った日のことを思い出した。
☆
確か大学に入学してしばらく経った頃、小春が俺と長谷川に言ったんだ。
『ふたりに私の友達紹介するね』
それで学食で一緒にお昼を食べることになり、小春から紫を紹介された。
『彼女が友達の真野紫ちゃん。私と同じ文学部でゼミも一緒なんだ」
とびきりの笑顔で紹介する小春とは対照的に、紫の顔は引きつっていた。
『従兄と幼馴染に会わせるって……このふたりだったの?大学でも有名なふたりじゃない!』
紫が声を潜めて小春に抗議する。
しっかり聞こえてるんだけどな。
だが、彼女は半ばパニックになっていて気づいていないらしい。
そんなふたりのやり取りを俺と長谷川は楽しげに眺めた。
なぜなら、俺と長谷川を見て引く女の子は初めてだったからだ。
大抵俺たちを見ると目の色を変えて、小春そっちのけで俺たちと話す。
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確か大学に入学してしばらく経った頃、小春が俺と長谷川に言ったんだ。
『ふたりに私の友達紹介するね』
それで学食で一緒にお昼を食べることになり、小春から紫を紹介された。
『彼女が友達の真野紫ちゃん。私と同じ文学部でゼミも一緒なんだ」
とびきりの笑顔で紹介する小春とは対照的に、紫の顔は引きつっていた。
『従兄と幼馴染に会わせるって……このふたりだったの?大学でも有名なふたりじゃない!』
紫が声を潜めて小春に抗議する。
しっかり聞こえてるんだけどな。
だが、彼女は半ばパニックになっていて気づいていないらしい。
そんなふたりのやり取りを俺と長谷川は楽しげに眺めた。
なぜなら、俺と長谷川を見て引く女の子は初めてだったからだ。
大抵俺たちを見ると目の色を変えて、小春そっちのけで俺たちと話す。