極上御曹司の愛妻に永久指名されました
ああ……もうお母さん達の間では私と黒沢さんが付き合ってるって確定事項なの?
黒沢さんとおねえちゃん、お母さんに嘘を言うなんて何を考えてるのか。
黒沢さんの方はお姉ちゃんの方にまだ未練があるんじゃないの?
お姉ちゃんの気を引くために私を好きって言ったとか?
あ〜、もうわかんないよ。
お願いだから二人の恋愛ごっこに私を巻き込まないでほしい。
頭を抱えていたら、母がとんでもないことを言い出した。
「ねえ、紫。うちの店のことは心配しなくていいから、好きな人が出来たらお嫁にいっていいからね」
その発言にクラッと目眩がした。
お母さん、黒沢さんと結婚しろって言うの?
絶対にあり得ないよ。
「私、一生独身でいるから!」
キッと母を睨んで宣言すると、ドンドンドンと大股でリビングを出る。
すると、溜め息交じりの母の声が聞こえた。
「……あの子、今頃反抗期がきたのかしら」
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