極上御曹司の愛妻に永久指名されました

「そうか、美味しかったよ。ご馳走様」
風間がそう言えば、長谷川も笑顔で礼を言う。
「ご馳走様。僕好みの味だったよ。またお邪魔させてもらうね。さあて、何食べに行こうか?」
「銀座だから選択肢はたくさんあるな。フレンチ、イタリアン、寿司に、しゃぶしゃぶ……」
風間はスマホを取り出して、店を調べる。
この人達に任せると、とんでもない高級店に連れて行かれそうだ。
庶民の味だって捨てたもんじゃないわよ。
「私、お好み焼き食べたい」
とびきりの笑顔で告げれば、風間達はクスッと笑った。
「そういうリクエストは初めてだな」
「僕も初めて聞いたよ」
「私の行きつけの店に案内してあげる。とっても美味しいんだ」
ニンマリしながら、お好み焼き店に向う。
食事している間は、ふたりのお陰でしばし黒沢さんのことを忘れることが出来た。
お好み焼きは意外にふたりに好評。
< 42 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop