極上御曹司の愛妻に永久指名されました

「さあて、どうしようか？」
ゾクッ。
身体がブルッと震え、悪寒がした。
こいつの魂胆わかった。
「あんた、自分が結婚したくなくて私を婚約者に仕立てたでしょう！私ならいつでも好きな時に婚約解消出来るし、女と思う存分遊べるものね」
ビシッと風間を指差して言い放てば、彼は私の指を掴んで注意した。
「人を指差しちゃあいけないって学校で習わなかったか？将来社長夫人になるんだ。礼儀作法には気をつけないと」
「冗談はやめてよ！」
怒って声を荒らげ、私をからかう風間の手から指を抜くと、踵を返して部屋を出る。
ハハッとドア越しに風間の笑い声が聞こえてムカッとした。
「あ～、悔しい。風間の奴。覚えてなさいよ」
ブツブツ文句を言うと、さっき淹れたコーヒーを自席に運んで一息つく。
コーヒーを飲みながら長谷川のメールを読んでいたら、田島さんと小春が戻って来た。