極上御曹司の愛妻に永久指名されました

風間と色違いなんて最悪だ。
「そうなんですね」
顔を引きつらせながら相槌を打ち、自席に戻る。
メールに目を通していたら、田島さんが私の肩に手を置いた。
「昨日は副社長に付き合わされて遅かったんでしょう？明日は朝早いし、もう帰りなさい」
彼女に優しく声をかけられ、胸がジーンとなる。
小春は風間と結託しそうだし、今私が頼れるのは田島さんだけかも。
「ありがとうございます。お言葉に甘えて、今日は帰らせてもらいます」
笑顔で礼を言う私に、彼女は穏やかな目で微笑んだ。
「社長の予定もあるし、出張中式の日取りについて副社長と話しておいてもらえる？」
「式の日取りって……なんの式のですか？」
ポカンとした顔で聞き返したら、彼女にポンと背中を叩かれた。
「いやねえ、副社長とあなたの結婚式よ」
風間と私の結婚式〜!?
冗談でもそんなのありえない。