元カノと復縁する方法

「で?」

低い声で言う。

「お前は、寂しいの?」

もう、桐山への対抗心なのか、旭への怒りなのか、
それか、自分への怒りなのか、整理ができない。

何も答えないことを肯定ととる。苛立ちが最高潮に達した。

「じゃぁ、何で俺に言わない。」

「なんで別れようなんて言った。」

怯えた表情でこちらを見る旭が何も言葉を発しないのがじれったい。

寂しいと言ってくれたら。
戻りたいと言ってくれさえすれば、
欲しいものをいくらでもやれるのに。


「結婚」

え、と声にならない声で旭が言った。

「結婚、すりゃいいんだろ。」

冷たい声が部屋に響く。

反応の無い旭の顔を見る。


「・・そんな・・」

旭の顔がくしゃりと歪む。

「そんな言い方、・・ない・・っ」

ぽろ、と涙が粒になって、頬を伝った。

その瞬間、颯は我に返り、自分が犯した過ちを知った。
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