ハル色に染まるるを…


「なんで、なんで?絶対脈ありだよ?」

そうだよね…

…ハルくんの優しさは
勘違いさせる。

私も、何度も期待させられた。
だけど彼はただ、優しいだけ。

「ううん、優しいから心配してくれてるだけ…」

うつむきながら答える私を見て
察したように結城さんは核心をついてきた。

「ふぅ〜ん。でも本間さんは
好きなんでしょ…?」


…バレちゃうよね。


「うん…」


仕事前にブルーな気分になってしまった。
どう答えようかと思案していると


休憩室に阿桜さんが駆け込んできた。


「お話中すみません、本間先生!
1番に高梨機工さんからお電話です〜。」


…助かった!

私は結城さんに挨拶して
電話に出るため、休憩室を出た。

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