ハル色に染まるるを…

「そうなんですか?
すみません…私の方は覚えてなくて。」

私だけ覚えてないなんて、
申し訳ないような…

「いや、多分妹が一方的に知ってるんだと思います。
先生のこと尊敬してるみたいで。」

ーーはい??

尊敬?私を??

「ええ!?私をですか?」

私が驚いて聞き返すと
松田さんはかぶせるように答えた。

「えぇ、ユウトからも聞いてますよ。
高校で難しい試験に受かったって。
前で何回も表彰されてるんじゃないですか??」

…川島先生、何喋ってるの〜!?

「前には行ったことありますけど、
そんな私は尊敬されるような人では…」


タジタジしながら、私が答えていると
松田さんが可笑しそうに口元に
手をやって、こう言った。

「ほら、多分そういうとこですよ。
あ、本間先生。お迎えじゃないですか?」

…え?

言われて後ろを見るとそこには…


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