ハル色に染まるるを…


前言撤回!


「サイテー!しつこい!ネチ男!」


ムキになって、ハルくんに罵詈雑言を投げつける。


すると、ハルくんが試すように
口笛交じりに言いはじた。


「あら。そんな事言っていいのかな、ゆいちゃん。
お兄さんのお家、今日はラーメンなんだよね〜。」

"お兄さん"と、自らの胸に手を当てて
今日の夕飯はラーメンだと宣言するハルくん。

切り札を出し終えた"敵"は、ふふふん♪と
得意げに鼻歌を鳴らして、前を行く。


な!?


ハルくん特製ラーメン!!

インスタントらしいけど、
なんの茹で具合か分からないが

とにかくめちゃくちゃ美味しい。


私の小さい時からの大好物なのだ。


ーーーもうっ!!



負けたと、ばかりに私は叫ぶ。

「あぁあ!!いる!食べる!食べたい!」


すると、スタスタと先を歩きはじめていた
ハルくんが振り返り、立ち止まった。


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