ハル色に染まるるを…
「ふぅん。じゃあ、なんて言うの?
お兄さん、傷ついちゃったなぁー。」
えーん、えーんと下手な泣き真似をする
ハルくんに呆れながらも、
ラーメンに釣られた私は
彼の思惑どおり素直に言葉を紡ぐ。
「ごめんなさい!言い過ぎました!
ラーメン食べさせてください!」
ぺこっと、頭をさげた私の後頭部に
ぽんっとハルくんの大きな手が乗る。
私の頭をわしゃわしゃっとして、
ハルくんは満足そうに言った。
「じゃあ、行こっか。」
手を離して隣を歩き出すハルくん。
「うん!」
それから、ハルくんの家で
美味しいラーメンを食べた。
目と鼻の先なのに、帰りは送ってくれる。
ハルくんはやっぱり優しいと思う。
疲れたけれど、良い一日だったと
私は眠りについた。