ハル色に染まるるを…



買い物から戻ると、コミハルさんは
いなかった。


出掛けたようだ。


「ねぇハルくん、コミハルさんは
ご飯いらないの?」


私がそう聞くと、さっきまで
機嫌のよかったハルくんが急に不機嫌になった。


「あいつのぶんは別に考えなくていい。」



ふぅ〜ん。


「分かった。」


コミハルさん食べ忘れるから
いつもは一緒に食べてるのに。


ーー変なの。


不思議に思いながらも、
ハルくんにご飯をリクエストされたことが
嬉しくて、あまり気に留めなかった。


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