ハル色に染まるるを…
「うまっ!何これ、うま!」
そう言って、私の作ったエビのフリットを
美味しそうに食べてくれるハルくん。
「えへへ、でしょ!」
腕によりをかけて作った甲斐があった。
「いや、ゆい!ほんとこれ旨いよ!
なにお前。勉強漬けだったのに。
いつこんなの覚えたの。すごいな。」
いつになく褒めてくれるハルくんに
ニヤニヤが止まらない。
嬉しくて調子に乗って聞いてみた。
いつものように、茶化されると思った。
「ちょっと見直した?
いい嫁になりそうでしょ?」
すると、ハルくんは急に
黙り込んで下を向き、何か
押し殺すような声で言う。
「うん…なる。」
え?
うんって言った?
「で、でしょ!!」
予想外の答えに私のほうが焦る。