いつだって恋は雨模様
2人目は、氷雨隼人さんという人だった。

「俺なんか、まったく桃井さんと隣にならべる程の、

取り柄もビジュアルもないです。

でも、好きだって気持ちは誰よりもあります。

付き合ってください」

「氷雨さんは、とってもかっこいいです。

お気持ちは嬉しいですが、

私なんかよりももっと可愛くて、優しい女の子と

付き合ってあげてください。」とお断りをした。

3人目は、中山日向さんという人だった。

「桃井さんのこと、初めてネットで見たときに

俺のなかの直感が、この人だっていいました。

付き合ってください」

なかなかユニークな告白だなと思ったけれど、

「私は、気遣いもできません。空気もあまり読めません。

もっともっという私なんかよりも、

ノリがいい人と付き合ってあげてください」とお断りをした。

4人目は、大峰奏さんという人だった。

「好きです!付き合ってください!」

「とっても素敵な告白、ありがとうございます。

お気持ちは嬉しいですが、

きっと私なんかよりも、大峰さんの身近にあなたを思ってくださる人がいると思いますよ。

応援しています」とお断りをした。

すべての告白が終わり、なんだか今日で一番疲れたかもしれない。

好意を断ってしまった罪悪感が深くのしかかる。

他にももらったラブレターを横目に、

眠りについた。
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