いつだって恋は雨模様
頭が追い付かない。

私なんかよりももっと可愛い女の子なんて、

ほんの少し探せば、たくさんいる。

なのになんで私なの?

「これとか、これとか!」

SNSのツイッカーを開いて、

『10光年に1人の美人』と、検索をかけるとざっと3000コメントほどあった。

目を見開いて、菅野くんのスマホをスクロールする。

【朝の情報番組みてたら、生中継にめっちゃ美人な子いたんだけど笑笑
誰か、この子の情報はよ頂戴】

このコメントと一緒に、私の写真が大きく貼ってあった。

「見てよ、これがね20000リツイートされて、

一気に拡散されたんだよ」

【ちょ、まじでこの子タイプすぎてやばい】

【私も生まれ変わったら、こんな顔になりたいな】

【近くにいたら、絶対告白するわ】

【【【まさに10光年に1人の美人だな】】】

「あっ、ありがとう...」

真っ白になった頭で、菅野くんにスマホを返す。

「ほんと、まさか出会えるとは思ってなかったな。

ネットトレンドニュースとかにも入ってる

『10光年に1人の美人』さんに会えるとは」




「私なんか、どこら辺にもいる女子高校生だよ」

ぼそっと菅野くんを横目に呟いた




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