10日間彼氏
「いけませんか?」

「え?」

「知らない人を好きになったらいけないんですか?あなたのことがこんなに、好きなのに」

感情が、高ぶってきてついつい大きな声になる。

「ちょっ、ちょっと落ちついて」

彼は困ったように眉根を寄せてまた、少し考えるように視線は空を泳ぐ。

あれ?

なんだか、迷っているみたいだ、断るならさっさと、ハッキリ断れば済むだけの話なのに。

ということは、少しは脈が、あるのかもしれない。

いや、ただ優柔不断くんなのかな。

もしかしたら、あともうひと押しすれば、落とせるかもしれない。

ここは、ほんの少しの可能性にかけてみる。

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