10日間彼氏
なんだか凄い圧迫感だ。

こ、これが世に言う、

壁ドン?

初めてだけどこれ、凄くドキドキするー。

長身の彼が少しかがんで、顔を近づけてきた。

彼の無表情で冷たい視線が妙に色っぽい。

お互いの息遣いもわかるくらいにすぐそばに、彼を感じて胸が高鳴る。

ひと気はないとはいえ、ここは学校なのに、いいのかな。

ドクドクと鳴っている心臓の音が、彼に聞かれてしまいそう。

2人のことは、秘密にしょうって言ったのは彼の方なのに。

「答えて、昨日あれからどこかへ出かけたの?」

「は?出かけてないよ」

「ならどうして、遅刻ギリギリなの?」

「え、それはいつものことで」

「なんで、自分の服着てないんだ?」
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