10日間彼氏
馬鹿な思いつきでしかなかったけど、やっぱり彼のことが知りたくて、私はミニマラソンには参加することにした。

「大丈夫?顔色悪いよ」

美里が、一緒に走ってくれながら心配そうに覗きこむ。

「うん、へーきだよ。美里、先に行ってて、私はあとからゆっくり行くから」

何度も美里に先に行くようにお願いした。

「絶対無理しちゃダメだからね」

美里は渋々承諾し、スピードを上げて先に行ってくれた。

ミニマラソンは、基本的には学校の外に出て、その周りを一周して戻ってくるという簡単なコースだったけれど、生徒が迷わないようにポイントごとに先生が立っていた。
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