10日間彼氏
3時間目は体育の授業だったけれど、体調を崩しているので見学にしてもらった。

ぼーっと体育の授業をグラウンドで見ていたら、旧校舎から、30人ほどの1年生がゾロゾロとスケッチブックを持って出てくるのが見えた。

その傍らには青くん、いや森沢先生の姿があって、私は不覚にも胸がドキドキしてしまう。

その集団は南門の方に、向かっていく。

気がつけば、吸い寄せられるように、私もフラフラと彼らの後を追いかけていた。

ああ、私っていつまで彼をこうやって、追いかけまわすつもりなんだろう?

自分で、自分にほとほと、呆れてしまう。

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