10日間彼氏
だけど、どうしてだろう。私は彼との今日の別れがもう怖くはなかった。

私が怖いのは、もっと別のことだ。

「でも、会いたくなったらいつでも会おう。連絡先交換しよっか」

彼はポケットからスマホを取り出す。

私の作った、青い鳥はスマホのストラップとしてつけてくれていた。

「そのことなんだけど、連絡先交換したり、たまに会ったりとか、そんな中途半端なことは、辞めた方がいいと思う」

「え?」

彼は驚いたように目を見開き私をマジマジと見る。

「私は、意志が弱いし、多分連絡先を聞いたら、すぐに電話してしまうと思う」

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