10日間彼氏
だけど青くんは素敵すぎるから心配なんて、いちいちしていてもキリが無いんだ。

「連絡先の交換は、辞めておこう、ね、そうしょう。もうここでいいから。ここからは1人で帰れるから」

もうたぶんこれ以上話すことは無駄なことで、お互いの決心を鈍らせるだけだと思った。

私は家の少し手前で彼と別れようとした。

「卒業式が、終わったら1番に会いに行きます」

繋いでいた手は私から離した。

ちゃんと私、笑えてるかな。最後に彼をちゃんと、見ておこうと思った。

彼は複雑な顔をしていたけれど、いつもの私の大好きな青くんだ。

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