10日間彼氏
クスクスおかしそうに、笑う声が聞こえて目をあけた。

「可愛いな、君は」

軽くお腹を抱え気味に笑っている彼を、ちょっと睨む。

「うわぁ、その顔、怖ー」

なおも、笑いがおさまらない彼はなんだか楽しそうだ。

そ、そんなに私、面白い顔してるのかな。

「もうっ」

怒ったふりをしょうと思ったのに、つられて笑ってしまった。

好きな人の笑顔って不思議だ、こんな風に伝染するんだ。

そして、どうしてこんなにも幸せな気持ちになるんだろう。

「笑ってて」

「え?」

「10日間だけだけど、どうせ付き合うんだったらなるべく、君の笑顔がみたいから」

「う、うん」
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