10日間彼氏
そんな私ですが、何をトチ狂ったのかこんな夢のようなイケメンに身の程知らずの恋をしてしまったようです。

「あまり、軽々しく男の後をついてくるのは辞めた方がいいよ。可愛いストーカーさん」

彼は、クスッと思い出したように笑う。

「ご、ご、ごめんなさい。私そんなつもりじゃなくて、あなたに用があって」

「用ってなんですか?」

優しい声、だけどちょっと面倒そうに彼は答える。

「あ、あの、私のことを覚えていませんか?」

「さあ、覚えていないけど」

「あ、私、3年1組の 」

「いい、いい、自己紹介はいらないから用件を手短に言って」

「は、はい。私あの」
< 8 / 224 >

この作品をシェア

pagetop