10日間彼氏
これ以上、手を握られて、見つめられているのが恥ずかしくて耐えられそうになかったから。

「そろそろ、行こっか。あまり遅くなったらいけないから」

「う、うん」

彼は伝票を持って、立ち上がったので私は急いで、財布を出した。

「いいよ、私、たくさん注文したから自分で払うよ」

「いいから、このくらい奢らせて。今日は待たせちゃったから」

「でも、いつも青くんが全部出してくれるから。これからは割り勘にしよ。お互い高校生なんだし」

「バイトしてるから大丈夫だよ、デート代くらいださせて」
< 83 / 224 >

この作品をシェア

pagetop