10日間彼氏
おずおずと彼を見上げ目が合うと、急に恥ずかしくなる。

途中まで言いかけてやはり、躊躇してしまいギュッと目を瞑る。

ダメだ、足がガクガク震えてる。

「どうしたの?」

また、優しい声がして、私は意を決して目を開ける。

彼と視線がぶつかっても、そらさないで拳をギュッと握りしめた。



「私、あなたのことが好きなんです。私と付き合ってください。お願いします」



言って、深々と頭を下げた。

「そうですか」

彼は拍子抜けするくらい、落ちついた返事をする。

「は、はい、そうです。よろしくお願いします」

玉砕覚悟で、人生初の告白をする私を彼は神妙な顔をしてジッと見つめた。

私はピクピク顔をひきつらせながら、彼の返事を待っている。

「やはり、そうなんだ」

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