Snow Doll ~離れていても君を~
「あんたも飲む?」
じっと見ていたのを欲しいと勘違いしたのか、海里が飲みかけのペットボトルを差し出してくる。
私は慌てて首を横に振って、彼に背を向けた。
頬が熱を持っているのを感じながら。
なんだろう……、如月先輩といるときはこんなにもドキドキすることはないのに。
今の私は挙動不審なくらい、動揺している。
意味もなく、床に落ちた雑誌を拾い上げ、リビングの片づけを始めたりして。
「疲れたから先に寝るわ」
「……うん。おやすみなさい」
海里が自分の部屋へ入ってしまい、私はその隙にシャワーでも浴びることにした。
*
シャワーから注がれる熱いお湯が、冷え切っていた私の体を温める。
この家の居心地が意外と良くて。
忘れたい“あの記憶”を綺麗に流してくれそう。
バスルームから出て体を拭き、下着を身につけたあと。
部屋着用のワンピースを着ようと手に取ったとき──
じっと見ていたのを欲しいと勘違いしたのか、海里が飲みかけのペットボトルを差し出してくる。
私は慌てて首を横に振って、彼に背を向けた。
頬が熱を持っているのを感じながら。
なんだろう……、如月先輩といるときはこんなにもドキドキすることはないのに。
今の私は挙動不審なくらい、動揺している。
意味もなく、床に落ちた雑誌を拾い上げ、リビングの片づけを始めたりして。
「疲れたから先に寝るわ」
「……うん。おやすみなさい」
海里が自分の部屋へ入ってしまい、私はその隙にシャワーでも浴びることにした。
*
シャワーから注がれる熱いお湯が、冷え切っていた私の体を温める。
この家の居心地が意外と良くて。
忘れたい“あの記憶”を綺麗に流してくれそう。
バスルームから出て体を拭き、下着を身につけたあと。
部屋着用のワンピースを着ようと手に取ったとき──