Snow Doll ~離れていても君を~
*
授業が終わり、放課後になると『映画鑑賞同好会』の教室へ向かった。
今日は海里と春馬君しか来ていない。如月先輩は後から合流するそう。
「優希奈さんも珈琲飲む? 紅茶もあるよ」
春馬君たちは珈琲タイムなのか、マグカップ片手にまったりと机の上に腰掛けている。
「じゃあ、珈琲で」
「了解」
てっきり返事をした春馬君が入れてくれるのかと思っていたら、海里が立ち上がりインスタントの珈琲を作って手渡してくれる。
「海里って、女の子に興味ないの?」
唐突な私の質問に、飲んでいた珈琲をブッと吹き出す海里。
え? まさか図星だった?
「だって、私の下着姿を見ても…………んんっ!」
何とも思っていなさそうだった、と続けるつもりが、後ろから海里の大きな手のひらに口元を押さえつけられ、それ以上喋ることができなくなる。
まるで、後ろから抱きしめられているような、この状況。
顔中に熱が集まり、心臓の音が耳元で聞こえる。
「何……? 二人はもうそんな関係になったの?」
春馬君が大きな目を瞬かせて聞いてくる。
「違うって」
海里が私の口から手を離し否定した。
授業が終わり、放課後になると『映画鑑賞同好会』の教室へ向かった。
今日は海里と春馬君しか来ていない。如月先輩は後から合流するそう。
「優希奈さんも珈琲飲む? 紅茶もあるよ」
春馬君たちは珈琲タイムなのか、マグカップ片手にまったりと机の上に腰掛けている。
「じゃあ、珈琲で」
「了解」
てっきり返事をした春馬君が入れてくれるのかと思っていたら、海里が立ち上がりインスタントの珈琲を作って手渡してくれる。
「海里って、女の子に興味ないの?」
唐突な私の質問に、飲んでいた珈琲をブッと吹き出す海里。
え? まさか図星だった?
「だって、私の下着姿を見ても…………んんっ!」
何とも思っていなさそうだった、と続けるつもりが、後ろから海里の大きな手のひらに口元を押さえつけられ、それ以上喋ることができなくなる。
まるで、後ろから抱きしめられているような、この状況。
顔中に熱が集まり、心臓の音が耳元で聞こえる。
「何……? 二人はもうそんな関係になったの?」
春馬君が大きな目を瞬かせて聞いてくる。
「違うって」
海里が私の口から手を離し否定した。