怨返し─赦されない私の罪─
「さ、佐々木さん?...辞めといた方がいいよ....謝って」
「謝る!?なんでですか!?」
佐々木はその女子生徒の手を振りほどきながら怒鳴った。佐々木の問いにその女子生徒は困惑の色を隠せずにいた。
「な、なんでって...佐々木さんターゲットになってもいいの!?」
「嫌です!今も正直怖いんです!
...ですけど私は決めたんです。千澤さんの力になるって...
私も気付くのが遅すぎました...章太君がこの人達に殺されたのに、何で私達はただ黙って次の犠牲者を行く末を見物するだけなんですか!?そんなの家畜と同じじゃない!!!」
いつもは大人しく、人との付き合いにあまり慣れていない佐々木が大声で主張している。クラス全員が目を丸にして黙って聞いていた。
佐々木は身体をブルブルと震わせ、気力で立っていると言ってもいい雰囲気だった。
「はぁ....はぁ...わ、私は屈しません...
今度この前みたいな事をされたり、千澤さんに危害を加えたら...申告します。」
「あ!?てめぇ!ふざけんなよ!俺を脅そうっていうのか?えぇ!?俺だけじゃねぇ、京吾も来希も敵に回すのか?家族全員共倒れだぞゴラァ!!」
「そんなの知ったことじゃないです!!私の親だって人の命を救うためにした私の行動を、きっと誇りに思ってくれます!!