怨返し─赦されない私の罪─
「.......知らないよそんなの。章太君とは関わりないし、逆に関わろうとしなかった。京吾君達に虐められてるからね。もしかしたら、その時ちょっと強く当たって逃げたことがあるかもしれない。
逆に言えばそれ以外心当たりなんてない。」
「ふーん...そっ...ならいいわ。」
静華は薄い目で美苗を見ながらそんな事を言う。美苗は静華の言葉で気を悪くしたのか、不機嫌そうに目の前にあるお茶をグビグビと飲み始めた。
「うーん...まぁいいわ。じゃあこの話は取り敢えず置いといて、あなた....裕子とか言ったわよね?」
「へ?」
お茶をズズズッと啜っていた裕子は情けない声を出して飲むのを辞めた。
静華はニコッと笑い、依奈の肩から離れると裕子の方へと向かった。
美苗は、静華から逃げるように反対側へ逃げ込み私の隣に座った。
裕子は慌てふためてているものの、その場を動かずコップで顔を隠していた。
「な、ななななんですか?」
「あなた...才能あるわね。こっち方面に興味があるのかしら?」
「そ、そんな事....私は...」
「ううん、大丈夫。心配することはないわ。私があなたに教えてあげるわ。手取り足取り...ね。」