怨返し─赦されない私の罪─
ドアが開いた瞬間、外にいた何かは依奈に向かって突進してきた。あまりに急な出来事で、依奈は叫び声を上げ受け身を取れず、床に倒れた。
叫び声に気が付いた三人はすぐにリビングから飛び出し、倒れている依奈じゃなく少し上の方へと視線を合わしていた。
依奈はゆっくりと目を開けると、そこには汗だくになっていた清都がいた。
「き...清都....」
「頼む!頼むから!もう勘弁してくれ!!俺が悪かった!全部俺が悪かったから!お願いだから助けてくれよ!お前が鼻聞かせてるんだろ!?助けてくれ!!お願いだ!お願いだから!!」
清都はガクガクと震えながら、必死に土下座をしていた。何度も何度も土に汚れた床へ頭を擦りつけ、叫ぶかのように謝っていた。
依奈含め四人はわけも分からず、口を開いたまま見ていた。
美苗が冷や汗をかきながら、ゆっくりと口を開いた。
「き、清都?あんた...どうしちゃったの?」
「み、美苗!お前からも頼んでくれ!なぁ千澤!もうやめてくれ!勘弁してくれよ!確かに俺はそうなってもおかしくないことをやった!俺も頭の中じゃわかってたけど、章太が死ぬとは思わなかったんだよ!
悪気がないわけじゃないが、死ぬまで追い詰めようとなんて全然思ってなかった!!