怨返し─赦されない私の罪─
「な.....なに...これ....痛すぎて...意識が....」
静華は手を離して両手で抑えるが、耐えきれないのか額を床へつけてしまう。
依奈も耐えられなかった。目を瞑って海老反りになり、今にでも発狂しそうになっていた。
ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズ!!!!!!!.................
ようやく痛みが消えたと思うと、身体がゾクッと震えた。部屋のドア辺りに凄まじい程の不気味なオーラが漂う。部屋中はひんやりとした空気に包まれ、全身を煽るかのような不気味さ。
依奈と静華はブルブルと震えながら吐き気を覚える。二人は、辛うじてドアの方に目線を向けた。
二人は目を見開いて驚愕した。全くの予想外の展開に二人とも空いた口が塞がらなかった。
ドアの近くにいたのは章太ではなかった。ボロボロの白い服を着た髪の長い女性が立っていた。肌は灰色にすんでいて、どこもかしくもヒビのような傷がある。ボサボサの髪を垂れ流し、顔は見えなかった。
「だ、誰なの?....章ちゃんは...?」
「い、依奈....分かったわ...章太君のオーラが何故強大なのか....この女の人のせいよ...この女の人があのオーラの大半を占めていた...でもどういうこと?....章太君とオーラが似ているなんて...」