怨返し─赦されない私の罪─
今までのこと全部謝って、ちぃちゃんに本音をぶつけたい、それだけが心残りだったんだけど今それが叶った。もうこの世にいる必要は無い、母さんも上で待ってるし。」
「何言ってるの?....章ちゃんは私を見守るって」
「見守るのは空の上からでも出来ることだし、そうすべきだと思うんだ。
ごめんねちぃちゃん、僕も残りたいけどいつまでもちぃちゃんの足を引っ張る訳には行かない。」
章太は申し訳そうな表情を作りながらも、依奈の目を見て答えた。
依奈は身体中から力が抜け、目から輝きが消えていく。章太の言っていることは分かっていた。章太の意見を尊重すべきだと思っている自分もいる。
だが、依奈はそれ以上に章太と離れるのを拒んだ。
「い、嫌だよ....私は嫌だから....やっと章ちゃんと話せたのに...もうお別れなんて私は絶対に嫌だ....」
「僕だって嫌さ。だけどちぃちゃんがこれから進んでいくためには」
「進みたくなんかない!!」
依奈の大声に章太は目を見開く。依奈はボロボロと涙を流しながら、鼻息を荒らしながら必死に首を横へ振った。
「章ちゃんがいないなら私は進まなくたっていい!!私はまだ章ちゃんと色々会話したいの!章ちゃんにそばにいて欲しい...そう思ってるのは私だけ?....」