怨返し─赦されない私の罪─
「担任の重信先生が死んだの...」
「....え?」
「学校へ来たら教頭先生が私達に言ったの....朝、家で首吊って自殺したって...
私学校に来てない依奈が心配だったんだよ!?来希君と清都君が学校にいたから、もしかしたらこれと関係あるような事件に巻き込まれたと....」
美苗は溜め息混じりにそう言った。
「ご、ごめん...本当にただ体調悪くなっただけだからさ....」
「そう?無事ならいいんだけど....後、これから会える?私もそうだけど、依奈に話がある人がいるの。」
そう言われ、依奈はでかかった言葉を飲み込んで抑えた。
会いたい、こんな部屋にいるより人と会って安心したい。だけど、この部屋から出るのがそもそも...
依奈は泣きそうになりながらも、閉じていた口を開いた。
「ご、ごめん....今日は本当に無理っぽいから...」
「....依奈。今から依奈の家に向かうけど、いい?」
いきなりのことで依奈の恐怖で消えそうな意識が一気に復活した。
「え?な、なんで?」
「いいから。依奈の家の場所、教えて?」
依奈は急な展開で頭が追い付かず、混乱していた。咄嗟に断ろうとしたが、今の状況を何とかして改善したかった。