半端な少女は足掻き続ける
「レオン~。どこにいるの~?」
私は辺りをキョロキョロと見回した。すると、すこし先の所から声が聞こえてきた。

「麗花!!!ダメじゃないか。麗花はこんな半端ものでも、エクリローメル家の一人娘なんだから。」

「半端ものは余計よ!」

私とレオンは軽口を叩きながら歩き出した。

この時の私は分かっていなかったのだ。

半端ものの意味なんて・・・

「おーい、置いてくよー。」

レオンがそう言うので私は慌てて歩いた。


こうして、レオンと過ごした四年もの月日は着々と過ぎていった。

この間にも、レオンと過ごせる日々は限られてきていたのにも関わらず。

その時吹いていた風は運命を知っていただろうに・・・・・
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