もしも叶うなら、私はもう一度この大空に恋をする。
心の奥にしまっていてもこの初恋を忘れることはできなかった。
青はどうしていきなりあたしの前に現れたの?
突然いなくなったくせにどうして……
窓から外を眺めて出たため息。
「ため息なんかついてどうしたの?」
「いや、どうして青は……え?」
前の席の真白かと思ったけど声が男性であることに気づいて声のする方を向く。
そこには満面の笑顔の早川先生が。
この笑顔の早川先生がどんな意味を持っているのか、去年教わったあたしには分かる。
「そうか。そんなに先生の話がつまらなかったんだね?
小宮さんは去年も聞いてるからね」
「え、いや…そうじゃなくてですね……っ?」
「そんな小宮さんには最高に嬉しいプレゼントをあげよう」
これはプレゼントという名のペナルティーであることをあたしは知っている。