もしも叶うなら、私はもう一度この大空に恋をする。
伏せていた顔を上げると前の席に座っていた真白が頬杖をついてあたしを見下ろしていた。
「江坂さんが言ってたでしょ?
青くんかっこいい転校生だって噂になってるって。
ここ数日で何人かの女子から告白されてるらしいよ」
「へ、へぇ?」
なんて反応したらいいか分からなくて疑問系になってしまった。
あたしの方がずっと青のことが好きなのに、最近青を知った女子に先を越されている。
それに少し胸が痛んだけど真白に気付かれたくなかった。
真白から視線を外すように窓の外を見るけど、視界に真白がずっとあたしを見ているのが見えて気になってまた視線を戻した。
真白はニヤニヤ笑ってあたしの胸元を指差した。