もしも叶うなら、私はもう一度この大空に恋をする。
「隠したつもりだろうけど、体は正直だよね」
「……っ!?」
指差された胸元を見るとあたしは無意識に胸元のYシャツを強く握っていた。
これじゃあ胸を痛めて青に告白した女子に嫉妬してるって言ってるようなもんじゃん!
「つ、次移動教室だよ!早くいくよ!?」
机の上に準備しておいた教科書をもって勢いよく立ち上がりその勢いのまま教室を出る。
「わ、…っ!」
教室を出てすぐに誰かとぶつかりそうになって慌てて急ブレーキをかけた。
あたしよりも大きな体から男子生徒だとすぐに分かり、とりあえず謝ろうと顔を上げた。
「す、すみま……って青?」
そこには少し驚いたのか目を丸くした青がいた。
青は飛び出してきたのがあたしだとわかるとすぐにいつもの表情に戻った。