もしも叶うなら、私はもう一度この大空に恋をする。
あたしは自然と分厚い教科書を何冊か手に取った。
「…え、雀ちゃん?」
「手伝うよ!行く場所一緒だし!それに……」
あたしは一回教科書をあとからやって来た真白に預けて、陽子ちゃんから段ボールを受け取り青に持たせた。
青にからかわれてやり返せないなら使ってやるまで!
「…っ!おい、ちゅんすけ!」
「女の子がたくさん荷物持ってるのに男が持たずにどうするの!
ほら!運んだ運んだ!」
「……ちっ」
聞こえてきた舌打ちは聞こえなかったことにしよう。
あたしは真白が持っていてくれていた教科書を受けとって、行こうと陽子ちゃんに声をかけようと見るとそこにはポカンと口を大きく開けた陽子ちゃんがいた。
どうしたんだろうと小首を傾げると、陽子ちゃんの目線があたしと青を交互に見ていることに気づいた。