もしも叶うなら、私はもう一度この大空に恋をする。
クラス替えは今年だけ。
だから真白とは卒業まで一緒。
修学旅行を真白と行けるなんてすごく嬉しい。
さらに奇跡的なことがもう一つ。
「あ!席も真白と前後だよ!何これ!神様からのご褒美かな!?」
「神様のいたずらの間違いでしょ。
てかどんだけ腐れ縁なわけ?」
教室の出入り口に貼られた座席表にはあたしと真白の名前が前後で並んでいた。
真白の隣の席は一年の時にクラスメイトだった女の子の名前が書かれていた。
あたしの名前の隣には『持田月都』と書かれていた。
「……もちだ…つきと?」
聞いたことないからきっと初めて一緒になったんだろう。
でも隣にいた真白が「あー、そいつ隣か」と知ってる風に声を出した。
知ってるなら教えろという目線を真白に向けた。
「去年クラス一緒だったけど、女子には愛想悪くて評判悪かったよ」
頑張れと他人事みたいにあたしの肩を叩いて教室に入っていく真白。