キミに伝えたい言葉がある
ピンポーン!
チャイムが聞こえてきて、ハッと目が覚めた。
体を起こしてスマホを見ると、もう夕方になろうとしている時間だ。
はぼ一日寝ていたことになる。
大きな欠伸をすると、また、ピンポーンと音がした。
どうやらこの家には今俺以外誰もいないようだ。
俺はベットから降りて玄関に行った。
ドアの穴から来訪者を確認すると、そこには光平が立っていた。
「光平・・・?」
どうしたんだろうか、と思って鍵を開けると、久しぶりに見る光平だった。
「よう」
光平はニカッと笑う。
「どうしたんだ?」
「どうしたも何も、なんかあったんじゃないかって思ってきてみた」
光平は、俺の横を通って玄関に入った。
「ほれ、」
光平は、手に持っていたコンビニの袋を俺に渡してきた。
中身を見ると、飲み物とスイーツが入っていた。
「悪いな」
「俺の分もあるからな。お邪魔しまーす」
光平は、家に上がると勝手知ったる体で俺の部屋に迷わず上がっていった。
何度も家には来たことがあるので、俺も別に何も言わない。
俺も自分の部屋に戻る。
光平は、俺の部屋に入ってベットの横の床に座っていた。
「まず、飲んでからだな」
俺は、コンビニの袋に入っている飲み物を2本取り出した。
炭酸とお茶。
俺は、あまり炭酸が好きでないので炭酸は光平に渡した。
俺の好みもつきあいが長いのでよく分かってくれている。