キミに伝えたい言葉がある



ふうっと息を吐いて、スマホはベットの枕元に放り投げ、片腕を目の上にのせる。
何も音はない。静まりかえった部屋の中、微かに聞こえるのは自分の心臓の音。


「明日も色々しなくちゃな・・・」


学校行って、終わったら病院行って許可貰わなくちゃ。
許してくれるだろうか?
ちゃんと、俺言えるかな。


でも、莉桜菜の笑顔を見ることが出来るなら、がんばれるような気がする。


「あと、何がしたいかな・・・」


叶えたいこと、どんなことだろう。全部聞いておけば良かったな。


ブーブー、とスマホが鳴り始めた。
メールじゃなくて、電話だったのでスマホを見れば、光平からだった。


「もしもし?」
『よう、真司。今日暇?』
「あー・・・うん」


メールが着ても気づいていないことがあったから、珍しく電話をしてきたんだろう。


『じゃあ、今から河原に集合な』
「え、今から?」
『拒否権ないから』


光平は、用件だけを言うと、ブチッと通話を切ってしまった。
相当、キテるなと思いながら、仕方なく俺は準備することにした。
適当な服に着替えて、ギターを持つ。
リビングに降りて、母さんに一言言ってから家を出た。


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