キミに伝えたい言葉がある
「真司?どうしたんだ?」
近くで、光平に呼ばれ俺は我に返る。
「いや・・・何でもないよ」
俺は、光平に首を振ってもう一度、桜の木を見た。
莉桜菜に会えて良かった。
莉桜菜を好きになって良かった。
また、莉桜菜にちゃんと伝えられて良かった。
俺の人生のレールの終着点はまだ分からないけれど、キミが待っていてくれるなら俺はそこに向かって歩いて行くよ。
そして、最後またキミに会えたときもう一度同じ言葉を伝えられるように。
「それまでーーーーさようなら」
桜の花びらが舞う日。
この日、何よりも大切な日になった。
キミに伝えたい言葉がある。
それは、ずっとずっとーーーーーー変わることはないだろう。
Fin.