君影草は誠を乞う

しばらく歩くと、地面に伏した男達が見えた。
移動させるために近くに寄ると男達の肩は
微かに上下に動いていることに気づく。

『ッ!?』

そこで初めて二人はこの男達が峰打ちで
倒されたのだということを知った。

今までは、
先の少年が件の辻斬りなのだと
思っていた、
しかし、
斬ることより面倒な峰打ちで
七人もの相手を相手をしていたことにより
彼が辻斬りの可能性が減った。

「結局、なんなんだ?あいつ」

総司は一人、
雪に消えた先の少年が
走って行った方向を見て呟く。
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