君影草は誠を乞う
ーーッ…!
それと同時に、
二人は息を呑むような衝撃を覚えた。
なぜなら、複数の人影が見えた場所には、
まだ15.6歳であろう子供がいた。
中性的で美しい容姿の為、
性別は分からないが
袴を着て帯刀してる姿から少年だと推測する。
そんな年端もいかない少年が
地面を見下げるような冷たい視線で見つめていた。
ー否。
地面ではなく、
地面に伏した男達を…
その男達は、先程まで、
あの少年を取り囲んでいたはずの人影に
間違いなかった。