君影草は誠を乞う

「おや、
目が覚めたのですね。」


突然戸が開けられ
目尻に小皺のできた
優しそうな面立ちの男が部屋に入ってくる。


「丸2日も眠っていたもんだから
とても心配しましたが……
…うん、だいぶ顔色が良くなった。」


初めは警戒するものの、
心配そうに私の顔を覗く姿から
自然と警戒心が解される。


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