続・オトナになるまで待たないで

ゴウのオカン

「ねぇここじゃないの?」

私の方が先に起きちゃった。

横で寝ているゴウを揺さぶる。



「んううう。せやわ……」

ゴウが長い腕を前に向けて伸びをする。


デカイ。

隣に座ると、やっぱデカイ。


バスを降りて、ネオン街を歩きだした。

閑静な住宅街とは言えない。

風俗なのか、そうじゃないのか分からないけど、

ピンクの看板がいっぱい。


「京都のイメージくずれる……」

「昔は、ユウカクやったんちゃう?知らんけど。先祖も性病の専門医やったんかもしれん。知らんけど」


儲かりそうだね。知らんけど。


大きなマンションのオートロックを開けてもらう。

このマンションは、一棟まるごとゴウのお祖父さんの持ち物らしい。




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