続・オトナになるまで待たないで
大阪へ

うどん

薄暗いの日差しの下へ、押し出されるように表へ出た。

体が固まっちゃったよ。

ううううーーーーーーんんんんん。


寒いけど、バスの中がムウっとしてたから、今のところ気持ちがいい。

でもまだ、目が開かないけど。


バスの腹から、荷物が次々表へ出されるけど、私には何もない。


回りを見渡した。


あっちが、新大阪の駅。

あっちが…ビル。

あっちもビル。

こっちもビル。

へい、ビル。



なぜ来てしまったのか。

どこにいるのかも分からないのに。


いや、なんか大阪の店で働いてるって言ってた気がするんだよなー。

違った?

もう来ちゃったもんは仕方ないよな。


お腹すいた…

こんな朝早くから、やってる店あるのかな。


見ると、深夜バスの客が吸い込まれるように、一軒の店へ入って行く。

あった!うどん屋!

うわーさすが都会!

大都会・大阪!

駆け込むように、私も店へ入って行った。
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