続・オトナになるまで待たないで

怪しさ満載

大阪って広いよね( ゚∀゚)ノ


ネットカフェの狭いテーブルに掴まって、反り返った。


はあああああーあ。

肩こった。

目も疲れた。


クラクラする。


ゴウが働いてそうなお店なんて、山ほどあるし、ここがどこら辺なのかも分かんないし。

取り合えず、地図買わなきゃダメかも。
たこ焼きランキングばっかヒットするんだもん。

私は半泣きしながら、お店のスタッフさんへ声をかけた。


「結局ぅ……どこのタコ焼きが一番美味しいんですかー?」

「へ?いや、タコ焼きは家で食べるものやで」

「えええええ?」

「あんなもん、金払って食うもんとちゃう」

「…………」

「ましてや、並んでまで」


ひどい……

ひどいよ……

それで商売してるくせに……


それでも奥にいたスタッフさんが言った。

「甲賀流やな。甲賀流で充分やな」

「それ、どこで食べれるんですか…?」

「アメ村のきっちゃない公園の奥」

「アメ村ってどこですかあああああ?」

「何しに来たん、ほんまに」


私の座っている席は、一番安いオープンスペースの席だった。

最後の台詞は、隣に座っていたオジサンだ。


「友達を探しに…」

「家出したんかいな」

「してないですよ。オネエやってるはずなんです」

「なんやジブン、オネエのオネエちゃん?」

「なんもウマイこと言うてへん」

「同級生で、今もう19……」

「じゅ……じゅうく!?なんや、じゅーく!?」


オッサン、ビックリしすぎでしょ。


「ホンマに?へえ?オッチャン、アンタのこと三十路くらいに思とったで!」

「ひどおおおおおい!!」

み、み、三十路はないでしょ!

「じゅーく!へえ!じゅーくかいな!アンタ、しっとった?」

とスタッフへ声を掛ける。


ちっくしょーこのクソジジイ!


「そない若い子、ウロウロしとったらすぐに売られてまうでー」

「おっとろしいこと言わんなや」

「ホンマやで。裏道連れてかれてすぐアレや。すぐにアレやで」

「アレしか言うてへん」

そう突っ込んだのは、むっちゃ顔の濃い外国人だ。


もう着いて三時間だけど、もうダメだ大阪。

このノリについていけない……

ボーッとしてると3分に一回は、


「突っ込まんかいっ」


分かるわけないし!


「あかんあかん。オッチャン、ボケすぎてアタマクラクラしてきたわ。こら、あかん。オッチャンが大阪案内したるから、夜まで待ち」

えええええ?

全然、ありがたくない。


「大丈夫やって!オッチャン、大阪のことやったら、なんでも分かる!金儲けはアカンけど!頭もワルイけど!ナハハッ」

「イッコも安心材料ないやん」

「肝臓もワルイ」

「関係あらへん」


その後もボケとツッコミの応酬が続き、断るタイミングを逃してしまった。
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