続・オトナになるまで待たないで
この頃、

ゴウは名門私立を辞める原因となった、

女友だちに会ってきた。


「どうだった?」

勧めといてなんだけど、

思いつきで言ったことだったから

不安だったんだよね。


「うん。会って良かった」

「本当?」

「うん。海の言う通りでな、ぜんぜん違ったんよ。私のせいちゃうかってん」

「そうなの?」

「そう。親が仲悪くて自分の方を向いてほしかったんやて。それで気ぃ惹くために、あんなことしてしたんやて」

そうだったんだ・・・。

「もう二児の母で、幸せそうやった。それで言われてん。『子供はどんな親でも良いから、親に幸せにして欲しい、助けてほしいもんなんや』て」

無言でうなずいた。

私もそうだった。

お父さんが、戻ってきてくれることを何より願ってた。


「そうだね。本当にそうだね」

「ごめんな」


ゴウが何かを見定めたように、私を見つめた。

「私、コドモやったわ。今もそうや。反省した」

「いや。私も自分がコドモで嫌になるよ」

「あんな、わたしママ辞めるわ」

「え!?」

「辞めて、ヒラからやり直す。死んだオーナーにはゴメンナサイやけど」


その言葉どおり、ゴウはグラコロネェさんと話し合って、ママを辞めた。

グラコロねぇさんは、ママになりたくないと言う。

月1でオーナーと飲みに行かないといけないのが、本当に嫌らしい。



そこで、ヨーママが今まで勤めていた店を辞めて、レッドタスクのママになった。

新しいママのお披露目イベントに、また忙しい毎日となった。
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