今宵、私は貴方を困らせます

私の名前は速水亜音（ﾊﾔﾐｱﾉﾝ）。16歳、高校２年生。

と、言っても、普通の高校ではなく、魔法界や、妖魔界、ヴァンパイア族など多種多様な人種が通う特殊な学校。

何故、私がそこに通っているかと言うと、ウチの血筋は代々、魔法界の最高権力者として名を馳せてきた速水家直系の一族だからだ。

幼くして、私は周りとは違う格の違う魔力を使ってきた。

ウチの血筋の中でもかなり優秀だとされる、魔法使いだ。

それゆえに、私は多くの敵に命を狙われている。

各界の人々が私を狙い、命を喰らったものは私の魂を自分の力に取り込み、最強となることを望んでいる。

そんな私もまだ16歳。勉強は学ばなくてはいけないということでこの学校に来たものの、周りをうろつくのはグズみたいな私の気を引こうとするヤバイ族（ﾔｶﾗ）ばかり。

そんな私を心配して、両親がつけてくれたのが、私だけのナイト。

ヴァンパイア族の亜鍋省吾。

彼は優秀なヴァンパイア族の一人で、ウチの家系が代々、護衛につけている、亜鍋家直系の一人息子。

私がまだ小さかった頃、こうなることを予言して早めにつけてくれたので、私と省吾は一緒に育った。

何をするときも常に一緒にいた。そして私を守ってくれた。どんなときも。

契約書へサインする代わりに、私の血を飲んだらしい。

私たちは運命を共にする、関係へとなっていった。

力は日を増すごとに強くなり、周りは黒く、ヤバイオーラを広げている。

私は闇の魔術も勉強しているため、そこらのヘボどもは少しの魔力で潰せるのだが、周りも必死に食らいついてくるため、そう簡単には行かない現実。